石巻に行って

15日から19日まで、石巻にボランティアに行くことができました。
『お茶っこはうすオアシス』と言う、ボランティアの拠点となる施設に滞在させていただきました。
物資の必要などが一応満たされてきた今、
被災者おひとりおひとりの心の痛みや課題は異なっているそうです。
だからこそ、おひとりおひとりのお声に耳を傾け、心に寄り添うことが求められています。
そのための場所として、開かれたのがこの『お茶っこはうす』でした。

「よく来られました。お茶をどうぞ。」
まず、わたしたちがもてなしていただいて、椅子に腰掛けると、
ウワー、とハエがたかりました。
昔、おばあちゃんのうちで見た、ハエ採りリボンや食べ物の上にかける蚊帳が用意されていました。
震災後、大量のヘドロやゴミと共に、大量のハエが発生していたのでした。

翌日、石巻市内や女川町を案内していただきました。
横倒しになった大きなビル。
撤去されて、区画だけが残った町。
山のように積み上げられた故障車やがれき。
骨組みだけになった建物。
冠水している道路・・・・・・・・

中でも、真っ黒に焼け焦げた門脇小学校の前に立った時は、胸がつまりました。
本当なら、絶えずこどもたちの声が響くグランド。
遅くまで、電気のついている職員室。
こどもたちの活気の溢れる教室。
それらすべてが今はなく、シーンと静まりかえっていました。
幸い、当時こどももおとなも裏の山に避難できたそうですが、
こんなに恐ろしい出来事を だれも避けることはできなかったのです。

わたしは、強く思いました。
今、許されている時に、こどもたちが思いっきり遊び、学べるために尽くそうと。

また、溝の泥だしもお手伝いさせていただきました。
重いふたを開けて、30センチもたまった泥をすくい上げ、
袋に詰めていく作業は、テレビで見ていただけではわからなかった障害もあり、
とても時間と労力のいる仕事でした。

『お茶っこはうす』に待機して、道ゆく方に声をかけ、
お茶を飲んで、一息ついていただきながら、おはなしを伺うこともできました。
お優しいおばあさんは、あの日、不思議な導きで守られた様子をおはなしくださいました。
そして、ボランティアの人たちが、助けてくれたことを
何度も何度も感謝されました。
何かお手伝いできることがあれば教えて欲しい、とお願いすると、
遠慮がちに、ベランダにたまった埃をきれいにして欲しい、と言ってくださいました。

不自由な生活の中でも、その痛みをなかなか言葉にされない方々。
ボランティアにたいしても、恐縮される方々。
それこそ、心に大きな負担を負っておられることが想像されます。
でも、わたしたち、被災からまぬがれた者は、苦しんでおられる方々のお役に立つことが出来るなら、
それは、心からの喜びとなることを感じることができました。


今回、わずかですがボランティアをさせていただいて感じました。
ボランティアは、ひとりではできません。
目的を同じくする人たちと協力をして、小さなはたらきを繋いでいきます。
また、誰かのお役に立てる喜びがあります。
ですから、ボランティアは、与える以上に受け取る祝福が大きい、と改めて思いました。

さて、今週は夏季保育。
こどもたちが幼稚園に戻ってきます。
お母さんたちとの子育てが始まります。
お互いにできることを喜んでするときに、その喜びは、何倍にもふくらむことでしょう。
すがすがしい喜びにあふれた再会となることを 期待しています。


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[ 2011/08/21 20:59 ] わたし | TB(-) | CM(-)