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あそびたい!

我が家の む・す・め、子ねこのみどりは、8ヶ月になります。
とにかく、遊ぶの大好き!
どんなに眠たそうにしていても、ねこじゃらしなんかをちらつかせてあげると、
ウワーィ!!とばかりに飛びついてきます。
ほったらかしにしていると、「ミーーー」と鳴いて、「あそんでくれーーい」と訴えます。
何にでも寄ってくるし、本当に好奇心が旺盛です。
最初は、こどもとおんなじだ、と感心していました。
だから、みどりと遊んでいると、飽きることのないこどもたちのあそびたい!という気持ちが、
それまで以上に理解できるような気がしていました。

ところが、それは全然違いました。
どちらの遊びも、欲求から始まるのだと思うのですが、
同じ遊びでも、みどりのは欲求が満たされればそれで十分。それでおしまい。
でも、人間の遊びは、欲求から始まり、遊ぶことによって、秩序や文化が生まれていくのです。
それはそれは見事です!

10日前のことでした。
ろうかにブロックで作ったサイコロを積み重ねて、同じ硬いブロックを当てて崩す遊びを始めていたももさん。
「ちょっと待って。それ、ドアに当たったらどうなる?」
「・・・・」目をそらすこうへいくん。
「でも、ぼーりんぐがしたいよう。」
「そうか、やわらかいボールだったらいいね。新聞で作ろうか。」
「うん!!!」
そこでこうへいくんとはなみちゃんで新聞紙を丸めてボールを作り、積み重ねたサイコロに向かって投げ始めました。
通りかかったひまわり組のすみねちゃんも加わって、
「はい!どんどんつくるよー!」とばかりに、新聞ボールの大量生産を始めました。
ところが、ふわふわに丸めただけのボールなので、サイコロはあまり倒れません。
そして、投げたボールは、わたしが念のためにドアのガードとして置いたダンボールの切れ端の向こう側にたまっていきました。
するとだんだんと、その枠の中に新聞紙を投げ入れるゲームになって、白熱していきました。
そして、いつのまにか、おふろのようにたまった新聞紙の中に、通りかかったこうくんが飛び込んでいました。
なんだか楽しそう!と、あたかくんも一緒に新聞紙を投げ込む人になって・・・・
ボールを作る人、投げる人、ボールのおふろの中でワーワー言う人・・・・
秩序とゲームが生まれていました。
でも、お片づけの時間。
「またつづきするう!」と言いながら、みんなで袋の中にさっさと新聞ボールを片付け、
すみねちゃんは、「おふろセット取っといて。」と、ダンボールの切れ端と一緒にその大きく膨らんだ袋を脇へ置いていました。

さて、翌日の朝。
外で遊んでいたこうへいくんに、「しんぶんのあれ、やるの?」と、わくわくしながら聞くと、
「しない。」と、つれない返事。別の遊びにもう夢中な様子でした。
でも、すみねちゃんの方は、目を輝かせて「やるよー!」
「なにしてるのお?」と興味を持ったゆうかちゃんと始まりました!『おんせんごっこ』
わたしは、ガムテープや使えそうな空き箱やラップの芯、カップなどを整えてあげただけ。
いつの間にか、ひろこちゃん、かおるこちゃん、まみちゃん、りおんちゃん、ちさきちゃん、と、
仲間が増えて、シャワー、ドライヤー、おんせんたまご、看板、レジ、更衣室、和式トイレ、・・・
と、楽しく、すてきな温泉が毎日少しずつ整っていって、今日で10日目。
朝、庭で降り積もる雪の中、ゆきだるまを作って遊んでいたわたしに、
「もうちょっとでおんせんはいれるよ!」と、何度も声をかけてくれていました。
「ありがとう!寒い体を温められるね。」わたしもとても楽しみでした。

こどもたちの遊びの中には、自分が見てきたもの、経験してきたことが投入されています。
丸い口から吹きだすスズランテープのシャワー。
ラップの芯をつなげて作った和式トイレ。(洋式トイレは難しかったそうで、「和式でもいい?」と、親切に聞いてくれました。)
ままごとセットの木のたまごとスプーンをかごに入れて温泉たまご・・・などなど。
知ってるからイメージして作りだせる楽しさ。
これは、芸術です。文化です。
そして、ひまわり組の遊びには、たいていリーダーがいるようで、
このおんせんごっこの場合、最初に始めたすみねちゃんがリーダーだそうで、
すべてをすみねリーダーの許可の下ですすめているようでした。
副リーダーがゆうかちゃん。
ふたりが相談してレジ係、おんせんたまごを売る人など、役割分担という秩序もあるのでした。
みんな対等の方がいいんじゃない?とも思うのですが、
ここまで成長する過程で、秩序の中でみんなが生かされ、遊びが楽しく続けられることを
こどもたちなりに獲得しているのだと思います。

さて、いよいよ準備が整って、開店しようとしていた温泉はどうなったのでしょうか。
きょうは、卒園に向けて卒園証書にのせる手形を順番に取りながら、
ホールで自由遊びを続けていました。
でも、リーダーと副リーダーがいないと、おんせんごっこはできない、とあって、
メンバーは、ちょっと手持ち無沙汰な感じで遊んでいました。
そこで「何か別のアイディアを出して作ったら?・・・・・・・自動販売機とか・・・・」
と、思いつきをまみちゃんに言ってみました。
すると、目がキラッとしてきて、「
「おんせんにはいったあとのむよね。ジュースとか、ぎゅうにゅうとか。」「うん。」と、ちさきちゃんとかおるこちゃん。
キャーキャー言いながら、楽しそうに作っていましたが、その横で・・・・・
多分、ちょっとあそんじゃええ!と、おんせんのメンバー以外は、入ってはいけないはずだった作りかけの温泉に飛び込んだ人達がいたようでした。
そして、2人のリーダーが帰ってきた時には、ダンボールのおふろが壊れて、
新聞紙のお湯があふれでてしまっていました。
一生懸命にこらえていた涙が頬をつたう、悲しそうな顔をして、
「もうやめた・・・こわされたから・・・」
どうするのかなあ。どうして壊した人に文句言わないんだろう。諦めてるのかなあ。怖いのかなあ。ゆるしてるのかなあ。・・・・わたしは今もおもいめぐらしています。

とにかく、2人はたくさん泣いて、周りの人たちからもサポートを受けて、
壊してしまった人たちにあとから「ごめんね。」を言ってもらって、
その後のスポーツの時には、笑顔に戻っていました。
後で担任に聞いたところによると、「
「もういいんだ。おんせんじゃなくて、きちごっこにする。」とか言っていたそうです。
温泉に入れてもらえないのは残念だけど、2人はトラブルを乗り越えてでも、この楽しい遊びを
広げていこうとしているようです。


「あそびたい!」から始まる、人間としての尊い、感動と喜びを生み出す活動。
これこそ大切な学びだと思います。



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[ 2014/02/15 04:59 ] 保育 | TB(-) | CM(-)